生活費をボーナスに頼っている危険な方に向けた記事を書かせていただいています。
現在12月、会社員の方々であれば冬のボーナスが出る月でもあります。
そして一方でクリスマス関連の出費や忘年会の出費など、普段よりも交際費がかかるシーズンですね。
(今年はどちらも控える方の方が多いかもですが)
しかし今年は新型のコロっとしたウィルスの関係で業績が悪化した企業が多く、冬のボーナス支給についてよくないニュースばかりです。
小生の周囲では次のような悲鳴が聞こえているこの頃です。
- 賃貸の更新費に充てようと思っていたのにぃぃー!
- 毎月の赤字をここで補填したかったのにー!
- 子供へのクリスマスプレゼント代がー!
酷なことを言わせていただければ、ボーナスが出ないことでこのような事態になるのはアウトです(実際生活に困るわけですから)。
結論から言えば、こうならないように
- 毎月ではないが支払いの時期が分かっている出費
- 特に額が大きい出費
などの特別費を支払えるように普段から積み立てて備えておくべきです(ボーナスに頼らない)。
本記事では特別費を積み立てることの重要さと、「具体的に毎月いくら特別費を積み立てれば良いのか」の方法について解説させていただきます。
★こんな方々のお役に立ちます★
- 毎月の赤字をボーナスで補填している方
- 賃貸の更新費、税金などたまにある出費をボーナスで払っている方
- 毎月の出費は分かるが、たまにある出費は把握しきれていない方
業績の調整に使われるボーナスを生活費に充てたらあかん
年に数回支給されるボーナス。
その額は会社によってマチマチではありますが、特にその額が大きい方ほどもらったボーナスを生活費に補填しがちです。
「ボーナスの使い道」の調査結果
プロパティエージェント株式会社が2020年の11月に1,038名を対象に行った「ボーナスの使い道」に関する調査がありますが、それを見るとボーナスを「生活費」「ローンの支払い」「教育・養育費」に充てている方が一定数いることが分かります。
①例年/今年のボーナスの使い道を教えて下さい(上位3つ以内)|子供あり世帯
ボーナスの使い道 | 例年 | 今年 |
貯蓄 | 55.8% | 52.2% |
生活費に充てる | 32.1% | 32.6% |
ローンの支払い | 28.7% | 24.7% |
旅行・レジャー | 22.8% | 12.3% |
商品・サービス購入 | 21.3% | 17.7% |
教育・養育費 | 19.0% | 16.9% |
特別決めていない | 12.0% | 10.4% |
投資 | 9.3% | 10.4% |
今年はボーナスが支給されない | – | 5.9% |
その他 | 1.3% | 1.5% |
②例年/今年のボーナスの使い道を教えて下さい(上位3つ以内)|子供なし世帯
ボーナスの使い道 | 例年 | 今年 |
貯蓄 | 59.5% | 55.8% |
生活費に充てる | 24.7% | 24.9% |
ローンの支払い | 15.1% | 16.1% |
旅行・レジャー | 28.8% | 14.5% |
商品・サービス購入 | 30.1% | 23.3% |
教育・養育費 | 1.4% | 1.8% |
特別決めていない | 16.2% | 13.5% |
投資 | 12.1% | 11.7% |
今年はボーナスが支給されない | – | 6.9% |
その他 | 1.4% | 1.6% |
しかしボーナスというのは毎月の給料と異なり、会社側としても出す義務はないものです(会社員の士気に関わるので極力出すようにはしているとは思いますが)。
加えて今年のような景気が悪い時は業績の調整弁として利用されやすく、実際に直近で次のようにボーナスカットされる会社員が非常に多い旨のニュースが出てしまっているほどです。
ボーナスをたまの贅沢に充てるぐらいならまだ我慢すれば良いだけなのでダメージは少ないでしょうが、ボーナスを生活費(ローンの支払い、教育費含めて)の充てにしているような家計だと今年のような不況の年に破綻する羽目になってしまいます。
ボーナスを生活費の充てにしたら不況の時に破綻してしまう。会社側にボーナスを払わなければならない義務はないし業績の調整弁にされやすいから。
たまの支払いに備えて特別費を積み立てよ
せやかて工藤!どないすればええんや!
と言いたくなるところでしょう。
あなたの家計状況次第では本記事を読む以前に読んでいただきたい記事がありますが、まずは普段の収支が赤字になっているか黒字になっているかを確認してみてください。
普段の赤字をボーナスで補填している方 | まずは本記事を読む前に毎月の生活費を見直すところから始めて下さい。 |
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普段は黒字だが、たまの出費をボーナスで支払っている | 本記事をそのままお読み続けてください。 |
以降は普段の収支が黒字である方を前提に書かせていただきます、赤字の方はまずは下記の記事を参考にして収支を黒字にするところから始めましょう。
さて、毎月ではないがたまにある大きな出費に対してボーナスを充てにしない以上、普段から積み立てておくのが無難なのです。
例えば
- 賃貸の光熱費 ※賃貸住まいの場合
- 固定資産税 ※マイホーム住まいの場合
- (民間保険会社の)保険料 ※半年払い、年払いの場合
- 家族へのクリスマスプレゼント
- 家族への誕生日プレゼント
のように、毎月ではないがたまに発生するような費用のことを『特別費』と呼びます。
この特別費というのは毎月ではなく半年おき・一年おき・数年おきに発生するものなので、ついつい『忘れた頃にやってくる出費』となりがちな要注意費用です。
貯金があれば貯金を取り崩せば済む話ですが、貯金自体ない場合は最悪周囲からお金を借りる羽目にすらなりえます…無論、どちらもなるべく避けておきたい事態ですよね。
毎月ではなくたまに発生する出費を特別費と呼ぶ。
特別費はボーナスまたは貯金の取り崩しで支払うのではなく、普段から特別費のための積み立てを行えば健全な家計と言える。
特別費の確認の仕方
特別費を普段から積み立てておく必要があることは分かったものの、具体的に毎月いくら積み立てれば良いのか?が分からなければ積み立て様がありませんよね。
結論から述べると、(小生の場合は)次の2つの観点で特別費に該当しそうなものを洗い出し、そこから毎月いくら積み立てれば良いかを逆算するようにしています。
- 毎月のイベントから確認する
- 数か月毎・数年毎に支払うものがないか確認する
毎月のイベントから確認する
まずは毎月のイベントから確認してみましょう。
参考までに、小生の場合は毎月次のようなイベントがあります。
1月 |
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2月 |
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3月 |
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4月 | なし |
5月 | なし |
6月 |
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7月 | なし |
8月 |
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9月 | なし |
10月 | なし |
11月 |
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12月 |
|
幸いいざという時は省略しても致命的にはならないイベントばかりですが、基本はこれらを踏まえて毎月いくら積み立てれば良いかを計算しています。
金額は伏せさせていただいていますが、例えばこれら全てのイベントでかかる費用の合計額が12万円ならば毎月1万円を積み立てる、という具合に計算するのです。
数か月毎・数年毎に支払うものがないか確認する
次は毎月ではないが、定期的に発生する出費です。
小生の場合は一部ですが次のような支払いが発生しています。
数か月おきの出費 | なし |
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一年おきの出費 |
など |
数年おきの出費 |
などなど |
代表的なのが「賃貸の更新費」「固定資産税」「半年払い、年払いの保険」であるが、可能であれば数年おきに発生する家電や仕事着の積立もできればより無難な家計になるでしょう。
最低限、『これを支払ないと生活に支障が出る』という観点で出費するものを洗い出してみましょう。
そして、これらを問題なく支払うために毎月いくら積み立てる必要があるかを計算しましょう。
例えばこんな感じにです。
- 3ヵ月に3,000円の支払いがある ⇒ 毎月1,000円の積立
- 1年おきに6万円の支払いがある ⇒ 毎月5,000円の積立
- 5年おきに12万円の支払いがある ⇒ 毎月2,000円の積立
- 10年おきに120万円の支払いがある ⇒ 毎月10,000円の積立
この例ですと、毎月18,000円の積立をしよう、ということになります。
特別費の積み立てで普段の生活が苦しくなるなら、普段の生活を見直すべし
ここまで読んでいただいた方の中に
- いやこんなに毎月積み立てていたら普段の生活が苦しくなるわ
と思われる方がいらっしゃると思いますが、それに対して「それは普段の生活費を見直すか収入を上げないと…逆にいざという時に苦しくなりますよ!」と回答させていただきます。
逆にその生活を維持して、いざボーナスがカットとなった時はどうされるのでしょうか?
もしそれに対する回答がなければ、特別費のために普段から積み立てておけるようにしておくことを強く推奨させていただきます。
まとめ
ボーナスをついつい生活費の充てにされている方は今年のような不況の時に苦しい思いをしてしまいかねません。
たまに発生する特別費はボーナスではなく普段の給料から積み立てておくのが健全な家計であると言えます。
本記事では
- 特別費のために普段から積み立てておくべき理由
- 具体的に毎月いくら積み立てるべきかをどう確認するのか
について解説させていただきました。
本記事があなたの家計をより良くするための良いきっかけになれたならば身に余る光栄の限りでございます。