冬のガス代の節約にあたり、前回はガス代の計算式・ガスコンロの火やお湯を沸かすのにいくらかかるか等の基礎知識を解説させていただきました。
今回はその知識を踏まえ、仕組み化で実現可能な節約術・意識して実践していく節約術を合計25点紹介いたします。
なおこの記事では仕組み化でできる節約術には【仕組】、意識しながらやる節約術には【意識】と書かせていただいています。おススメは【仕組】から取り掛かり、【意識】はやってて苦にならないならやるのがお勧めです。何故ならば私は我慢しながらの節約は推奨していないからです。
★こんな人達のお役に立ちます★
- ガス代の節約をしたいがなるべく楽にやりたい方
- ガス代の節約ノウハウを網羅したい方
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冬のガス代がかかる仕組みのおさらい
『まずはおさらいだ。80%からいくか!!(メコメコ)』(幽遊白書の戸愚呂弟)
80%って何やねんってのはおいといて、冬のガス代のおさらいをしたいと思います。なお詳細なことは前回の記事に記載していますのでまずはこちらを読んでいただけると本記事の理解が深まりやすくなります。
概要だけ書くと次の通りですが、その根拠や計算式は上の記事で解説しています。
ガス料金の計算式 | ガス料金 = 基本料金+従量単価(*1)
* 1㎥あたり120円 |
---|---|
1Lのお湯を25℃あげるためにかかる料金 | 1Lのお湯を沸かすために使うガス量[㎥]
⇒水量(1L)x温度差(設定温度45℃ – 水温20℃) ÷ 熱効率(0.8) ÷ 10750(1㎥あたり熱量) = 0.0029㎥ 1Lのお湯を沸かすためにかかる料金[円] ⇒0.0029[㎥] x 120[円/㎥] ≒ 0.34[円]
|
使用シーン別のガス料金(水道代、電気代は含まない) |
*2 水温20℃の時に45℃で10分利用した場合 |
このことを踏まえ、ガス代の構成およびそれぞれの節約方法について簡単なイメージを作ってみましたので↓の画像を見てみて下さい。
かえって分かりに浮くさせていたらすみませんが、この考えに沿ってどんどん解説させていただきます。
契約の見直し
これは「基本料金」「従量単価」を見直す行為にあたります。
これから節約を始める多くの方は東京ガスで契約されていると思いますが、現在ガス会社は電力会社と同様で多くの会社の中から自分にあったものを選択することができます。
【仕組】ガス会社の見直し
Googleで「ガス会社 価格COM」などと検索してあなたの現在のガス料金を入力すると、「1年で〇円得」「5年で〇円得」などといった形で推奨プランをいくつか提示してくれます。例えば2020年10月01日現在では以下が1位として表示されます。
ここで重要なのは「基本料金」「従量課金」が現在と比較して安く設定されているかです。中には契約で1万円のギフト券プレゼント!などで大きく節約できるかのように推奨している会社もあるので数字はよく確認するようにしてください。
単に数字の大きいところに飛びつかない様に気を付けて下さい。
例えば先ほどの1位の日東エネルギーは1年で約15000円の節約なのに対して2位のENEOS都市ガスは次のように1年で約13600円の節約と推奨されています。しかしよくみるとキャッシュバックキャンペーンの額はENEOS都市ガスの方が5000円安いにも関わらず1年の節約額は1400円くらいしか違わないですよね。
キャッシュバックキャンペーンのことを無視すれば、つまりは2年以上の長い目で見ればENEOS都市ガスの方が節約効果があるということになります。ここはご注意ください。
【仕組】オール電化にする
ガス代の節約だけを目的とするならばそもそもガスを使わずオール電化にしてしまうのも1つの手です。ただしその分電気代が増えるのでトータルで節約効果が出るかというと、それはあなたの電気の利用状況次第です。
しかしあえて言えば、火災の心配が減りますので自宅の火災保険をより安いのに見直すことで間接的な節約効果を生み出すことは可能ですし、自家発電されている方であればトータルで削減させることが可能と言えますでしょう。
【仕組】クレジットカード支払いでポイントを貯める:年間300円以上の節約
もし支払いをコンビニ払いにしているのならば勿体ないのでクレジットカード払いに切り替えてください。
毎回コンビニに行く手間も省けますし、年間30000円のガス代であれば300ポイント貯めることが可能です。
【仕組】口座振込で割引させる:年間660円の節約
東京ガスでは口座振替にすることで毎月55円の割引をします。
年間で660円の割引になりますので、今あなたのガス代が毎月平均で5500円以下であれば、クレジットカード支払いよりも節約効果が大きくなると言えます。
風呂場でできること
風呂場のガス代節約のコツは「沸かす湯の量を減らす」の一言です。
紹介するのはいずれもそれに該当します。
【仕組】節水シャワーヘッドの利用:年間8,640円の節約
節水シャワーヘッドは通常のシャワーヘッドよりも平均で40~60%の節水効果があります。節水なのでもちろん水道代の節約効果も見込めますし、出す量が少なければそれだけ必要とする湯の量も減らせます。
節水シャワーヘッドは高いので9000円くらいしますが、シャワーは1回40円かかるならば、このヘッドを利用することで20円に半減可能です。1ヵ月続けば720円、1年続けば8,640円なので1年で元は取れることでしょう。
【仕組】給湯器の設定温度を下げる:年間584円~1,722円の節約
もしシャワーやお湯の温度をボタンで操作できるならば、それを1℃下げて十分温かいのかを確認してみてください。最初に1L のお湯を25℃上げるのに0.34円かかると述べましたが、上げる温度が24℃であれば0.326円に減ります。
ここから計算すると1回あたりの風呂は70円→65.28円、シャワーは38.4円に削減されます。
【仕組】フタを使って追い炊き回数を減らす:年間1,022円の節約
冬だと湯をはってもすぐ冷めてしまいます。1回14円払って追い炊きで元に戻すのもありですが、入っていない間はフタしてしまえばそもそも冷めるのを妨げることができます。もちろん完全に妨げることはできませんが、その後の追い炊きにかかるパワーを減らすことが可能です。
追い炊きする温度が1℃下がるだけで、追い炊きにかかる費用は14円→11.2円に削減できます。
1日2.8円減るならば、年間で1,022円の節約効果が見込めます。
【仕組】複数家族の場合、間を開けずに入る:年間5,110円の節約
追い炊きの話と少しかぶりますが、複数家族で風呂に入る場合は一人目が入ったら冷めぬ内に次の人が入ることで追い炊きを必要とする回数を減らすことができます。小さな子供達ならまとめて入らせても良いです。
追い炊きが不要になれば1日14円、年間で5,110円の節約効果です。
【意識】浴槽にいれる湯の量を20L減らす:年間2,555円の節約
必要とする湯の量が減れば当然ガス代は減ります。例えば風呂1回70円というのは200Lの湯を使った場合の金額なので、これを180Lに減らせば63円に減ります。
お湯の高さが足りない場合は例えばカサマシのために物を一緒に入れることで解消したりもします。全身伸ばせるぐらいの広い浴槽なら160Lにして56円にすることもできますね。
1年間180Lにすれば1日7円なので、1年で2,555円の節約効果です。
【意識】シャワーはこまめに止める:年間1,460円の節約
身体を洗っている時は止める、髪の毛を洗っている時は止める、のようにこまめに止めることです。シャワー1回(10分)で40円ならば、止める時間が1分減るだけでも4円の節約になります。
これが毎日続けば年間で1,460円の節約効果です。
キッチン(料理)でできること
料理中は食材を焼いたり煮込んだりするためにガスを使います。弱火で3.6円、中火で16.12円、強火で28.51円【1時間ごと】ということなので、節約のためにはなるべく弱火にしたり余熱で料理することが求められます。
【仕組】圧力鍋を利用する
圧力鍋は煮込み料理の煮込み時間を大幅に短縮してくれます。例えば30分の煮込みならば10分以下に短縮することが可能なのです。例えば中火で30分煮込む料理を作るとするならば、通常の鍋だと8.06円、圧力鍋ならば2.69円で済ますことができてしまいます。
この手の料理を週に2回作っているならば、年間で280円の節約効果が見込めます。ただ圧力鍋自体は安くないので、作る回数がそもそも少ないならば元が取れないかもしれません。
【仕組】電子レンジを利用する
ガスを使ってお湯で温めるより電子レンジの方が早く安く済みます。例えば茹で卵ならガスだと中火で30分はかかるのが電子レンジだと10分です。
ガスで作れば8.06円かかるところ、電子レンジは600Wだと10分で2.6円程度なので結構な差です。
【仕組】炊飯器を利用する
炊飯器も煮込み料理に代用できます。炊飯器を使った料理はあまり詳しくないので炊飯で比較してしまいますが、ガスだとおよそ16円かかるものが炊飯器を使うと6~8円で済んでしまいます。
なので炊飯でないものであったとしても同様の効果が期待できます。
【仕組】小さな鍋を使う
使う鍋が大きければ当然にそれに伴いコンロの火を多く必要としますが、そもそも例えば1人暮らしであったり少量の料理しかしないのであれば小さい鍋を使うのもありです。
すぐに温まる分、ガス代は必然的に減りますので。
なお私は一人暮らしの時は100均で直径10㎝程度の小さな鍋を使って揚げ物をしていました。油の量も少なく済んで非常に助かっていました。
【意識】弱火で料理する
強火に対し弱火は1時間あたり1/8のガス代を消費します。
最初に強火である程度熱し、その後はフタをして弱火で煮込むことで熱を逃さず安く済ませることが可能となります。
場合によってはフタさえしてしまえば後は火自体を止めるのも手です。
【意識】鍋やフライパンは洗ってから使う
細かい話ですが、もしこれから使う鍋やフライパンの裏が濡れていた李したらその分火を通すのに余計なガスをくらうことがあります。
あったところでそこまでの大差が出るわけでもありませんが、使う前には裏も含めて確認しましょう。
【意識】冷凍していたものは事前に自然解凍させておく
冷凍庫に閉まっておいた食材を出して温めることは常温の食材を温めるより時間がかかります。
もし前もって料理することが計画されているのであれば、例えば前日の内に冷凍庫から冷蔵庫に移し、自然解凍させた状態で温めることでガスを使う時間は大幅に減らすことができるようになります。
キッチン(皿洗い)でできること
いかにお湯を使わないかが肝となります。
【仕組】ゴム手袋を利用する
お湯を使わなけらば当然冷たい水で皿洗いをする羽目になります。
ここでゴム手袋を使うことでその冷たさを少し和らげることができます。
試してみて大丈夫そうだったら継続してみてください。
【仕組】食洗器を利用する
初期費用がかかりますが、食洗器は最小限のお湯で食器を洗ってくれます。
湯の量は手洗いで10分120Lなのに対し、10L以下で事足りてしまいます。
単純計算してガス代は十分の一になりますし、水道代の節約にもなますし、時間の節約にもなるので一石三鳥です。
あとは初期費用が何万円もかかる代物なので、何カ月で元が取れるのかも確認した上で購入を検討してみてください。
【意識】食事の直後は食器を更につけておく
細かいテクニックの話ですが、食器についている汚れは時間の経過と共に固くなり、洗っても落としづらくなります。
食事の直後であれば水でさっと洗い流せるので、食後は水で汚れを落とすことだけやり、洗うのは後でまとめてやることで水もガスも節約できるようになります。
【意識】蛇口の勢いを弱め、こまめに止める
食器の汚れを水で洗い流してあるのが望ましいですが、食器を洗剤で洗っている間は湯を出さない、まとめて洗い流す時にお湯を使うという工夫をすることでお湯を出す時間を半減することができます。
1回40円なので、これだけでも1回20円の節約効果が出ますね。
【意識】ヤカンとボウルを使う
食器の汚れが落ちにくい時に私が個人的にやっているのですが、ヤカンの熱湯を注ぐととても綺麗に落ちます。
蛇口の湯を何分も出すより、一定量のお湯をヤカンに入れ、こまめに出しながら食器洗いをすると効率的になることがあります。
なおヤカンの湯の温度が高すぎる場合はボウルにある程度水を入れ、そこにヤカンの湯を注ぐことで水温の微調整をしてみてください。
洗面台でできること
手洗いや洗顔の時も冬だとお湯でやりたくなります。数分の話なので気にならないなら特にしなくても良いのですが、どうしても我慢できない場合は参考にしてください。
【意識】お湯はこまめに止める
これはシャワーの時も皿洗いの時にも言えることですが、洗っている時は湯を出さず、洗い流す時に湯を使うようにしてください。
1分で4円って大したことなさそうに聞こえますが、油断してしまうとあなたが思った以上の時間お湯を出しっぱなしにしてしまうものです。
床暖房でできること
床暖房は…使わないにこしたことはありません。私自身まったく使っていないのですが、意識していたというよりは次のことができていたので使うことすら頭に浮かばなかったというのが正直なところです。
毎年冬(3ヵ月)使用していたとすればそれだけで年間9,000円~16,500円の節約が見込めてしまいます。
【仕組 】スリッパで代用する
以前冬の電気代を削減する方法を書いた記事でもお話しましたが、スリッパを使って冷たいフローリングから冷たいのが足に届かないようにすることです。
これはモフモフしたスリッパである必要などなく、100均で売っているレベルのスリッパでも十分なのです。
【仕組】ラグを敷く
フローリングの上で直に歩くのではなくラグを敷いてその上を歩くのであれば床の冷たさはあなたに届きにくくなります。
何なら座ったり横になることもできちゃいますね。
まとめ
冬に実践できる節約方法を25点紹介させていただきました。
単に何をすればいくら節約できる、というのを理解するだけでなく、どういう仕組みでその額の節約になるのか?これを理解し納得した上で節約するだけで色々な工夫が思いつくようになると思います。
まずは【仕組】のところから取り組み意識しなくても節約できる状態を作ってみてください。その上で【意識】のところも取り組み、やっていて苦にならなければ継続することを心掛けてみてください。