水道代の節約を行うにあたり、前回は基礎となる水道代の仕組み(料金計算)を解説させていただきました。
今回はその前提知識を踏まえて今から実践可能な節約術として、仕組みでできる節水・意識して行う節水、その両方の観点でお役立ち情報を解説いたします。
なおこの記事では仕組み化でできる節約術には【仕組】、意識しながらやる節約術には【意識】と書かせていただいています。おススメは【仕組】から取り掛かり、【意識】はやってて苦にならないならやるのがお勧めです。何故ならば私は我慢しながらの節約は推奨していないからです。
★こんな人達のお役に立ちます★
- 水道代を節約したいが面倒なことはしたくない方
- 水道代の節約のノウハウを網羅したい方
- 水道の蛇口を細かく調整して節約を頑張っている方
水道料金のおさらい
以前水道料金がどのように計算されるかを記事で書かせていただいていますので、事前にそちらを読んでいただけた方が理解が深まることでしょう。
基本的には使用した水の量に比例する…というのは言うまでもないのですが、具体的には1ヵ月あたり10㎥を超えたあたりから一気に単価が上がるのでここに注目していただきたいと思います。家族が増えるほど水道代が一気に上がるのはこういうのが要因となっています。
ちなみに10㎥を超えた後の水の単価は水道料金・下水料金合わせて東京だと約270円、川崎だと約300円(いずれも税込)。ここでは東京に基準を合わせるとして、1Lあたり0.27円の水を消費していると考えてください。
特に2人暮らしの方であれば1ヵ月あたり10㎥以下に抑えられるようにするだけでも平均値を下回ることができます。
※既に節水ができている人は1L0.27円の水準に達することはないのであまり参考にならないと思いますのでご了承ください。
水の代金は1Lあたり0.27円の水を消費していると考えてください。
トイレでできること:年間394~1,182円の節約
トイレでできることは正直あまりないですが、強いて言えば流す時は「小」か「大」か意識して流すことです。特に意識せずに何を流すにしても「大」を選ぶ方が時々います。
今時の省エネのトイレであれば1Lくらいの差ですみますが、古いタイプですと2~3Lなどの差が出ます。特に昨今は外出を自粛することが求められ自宅にいなければならない分、自宅でトイレする機会が増えます。
平均で1日5回以上はトイレに行くとし、よほどのことがなければほとんど(内4回)が小のはずです。これだけで1人1日あたり4L~12Lの差…つまり1日約1.08~3.24円、年間で394円~1,182円の節約になります。
なおこれからトイレを買おう…という方はなかなかいらっしゃらないと思いますが、買う場合はなるべく少ない水の量で流せるタイプのものを選択すると良いです。
風呂でできること
風呂でできることは使う湯の量をいかに減らすかなので、前回ガス代の節約方法で紹介した内容とほぼかぶります。
前回の記事をお読みになっていない方は是非併せて読んでみてください。
【仕組】節水シャワーヘッドの利用:年間7,095円の節約
節水シャワーヘッドを使うと出る水の量を40~60%減らすことが可能です。通常は1秒あたり200ml、10分で120Lの水が出ます。これが節水シャワーヘッドにより48~72L削減できるので、1回あたり13~19円、年間で7,095円の節約です。
【意識】浴槽にいれる湯の量を20L減らす:年間1,971円の節約
1Lで0.27円なので、20L減らすことができれば1日あたり5.4円、年間で1,971円の節約が可能です。仮に水の高さが足りない場合はものを入れてかさましすることも可能です。
【意識】シャワーはこまめに止める:年間15,330円の節約
身体や髪を洗う時はシャワーを止め、洗い流す時にだけ水を出す。都度意識しながらやる方法にはなりますが、止める時間1分短縮されるだけでも8.4円の節約、5分止められれば1日42円の節約となり、年間で15,330円の節約が見込めます。
洗濯でできること
洗濯機は詰め込む衣服が多くなるほど効率的な水の使い方をしてくれます。
【意識】洗濯はなるべくまとめてやる:年間1,379~8,278円の節約
前の記事で書いた表によると衣服の量あたりの水量はこの通りです。
例えば一人暮らしであれば3KGの衣服を週に2回やるより、6KGの衣服を週に1回やることで毎週76→62L…つまり14Lの節水になります。二人暮らしだと5KGの衣服を週に4回ではなく10KGの衣服を週に2回やることで毎週208L→124L…つまり84Lの節水になります。
つまりは毎週3.78~22.68円、年間で1,379~8,278円の節約が見込めます。
【仕組】風呂の残り湯を使う:年間7,489~20,498円の節約
私の洗濯機は残念ながら風呂の残り湯を使えるタイプではないのですが、浴槽には基本200Lの湯が残っています。洗濯の際に使う水の量がこの量を超えることはまずないので、風呂の残り湯が使えれば洗濯のための水道料金はかからないと言っても過言ではありません。
先と同じ前提だとすると1人暮らしで毎週76L、2人暮らしで毎週208Lがまるまるかからない計算となります。これにより毎週20.52~56.16円、年間で7,489~20,498円の節約になります。洗濯を頻繁にやったとしても問題なしです(電気代はともかくとして)。
キッチンでできること
キッチンで使う水は基本皿洗いです。つまりはその水の量をいかに減らすかがカギとなります。蛇口の勢いを弱め、こまめに止める、です。
【意識】蛇口の勢いを弱め、こまめに止める
食器の汚れを水で洗い流してあるのが望ましいですが、食器を洗剤で洗っている間は湯を出さない、まとめて洗い流す時にお湯を使うという工夫をすることでお湯を出す時間を半減することができます。
毎回10分(120L)かかるとして1回10.8円なので、これだけでも1回5.4円、年間で3,942円の節約効果が出ますね。
【意識】食事の直後は食器を更につけておく
細かいテクニックの話ですが、食器についている汚れは時間の経過と共に固くなり、洗っても落としづらくなります。
食事の直後であれば水でさっと洗い流せるので、食後は水で汚れを落とすことだけやり、洗うのは後でまとめてやることで水もガスも節約できるようになります。
金額ではちょっと表現できないですが、参考にしてください。
洗面・手洗いでできること
手洗いや洗顔の時も油断すると水を流しっぱなしにしがちです。
【意識】蛇口の勢いを弱め、こまめに止める
これはシャワーの時も皿洗いの時にも言えることですが、洗っている時は水を出さず、洗い流す時に水を使うようにしてください。
1分で3.24円って大したことなさそうに聞こえますが、油断してしまうとあなたが思った以上の時間水を出しっぱなしにしてしまうものです。
まとめ
節水で節約するための方法を紹介させていただきました。
単に何をすればいくら節約できる、というのを理解するだけでなく、どういう仕組みでその額の節約になるのか?これを理解し納得した上で節約するだけで色々な工夫が思いつくようになると思います。
水道だとなかなか仕組みでの改善が難しいかも知れませんが、まずは【仕組】のところから取り組み意識しなくても節約できる状態を作ってみてください。
その上で【意識】のところも取り組み、やっていて苦にならなければ継続することを心掛けてみてください。