通信費節約|格安SIMは良いが最安のデータSIMを選択するな

緊急通報は行えない

通信費節約のためには格安SIMに切り替えるのが王道です。

切り替える際は「データSIM」と「音声SIM」の2択があり、データSIMの方が安いですが私は節約のためとは言え選ばないようにしています。

この記事ではその理由および私がデータSIMを止めるきっかけとなった経験談をお話します。

  • 「音声SIMとデータSIMだと何が違うの?」
  • 「格安SIMにしたいのだけどデータSIMでも大丈夫なの?」
  • 「データSIMの方が安いからそっちを使っています」
  • 「データSIMでもIP電話ができるから全然問題ないのでは?」

なんて人は特に本記事を読んだ上で本当にデータSIMのままで良いのかを再度検討してみてください。

★こんな人達のお役に立ちます★

  • 格安SIMに興味のある方
  • 音声SIMとデータSIMの違いが分からない方
  • データSIMはIP電話さえあれば通話には困らないのでは?と考えている方

★本記事を読む前の注意★

格安SIM会社によって「~SIM」の表現が異なります。

この記事と格安SIM会社の表現が違うという混乱を起こさないよう、次のことを注意事項として書かせていただきます。

  • 音声SIMは格安SIM会社によっては「音声通話SIM」「デュアルタイプ」などと呼ばれていますが、この記事では音声SIMと表現します。
  • データSIMは格安SIM会社によっては「シングルタイプ」と呼ばれていますが、この記事ではデータSIMと表現します。
  • データSIMは格安SIM会社によっては更に「データ通信+SMS」「データ通信のみ」に分かれていますが、この記事では「データ通信+SMS」の前提で書かせていただきます。

データSIMは緊急時に役立たないことがある

緊急通報は行えない

結論から言うと緊急時に役立たないことがあるためです。

具体的には

  • 110番通報で警察に通報する
  • 119番通報で消防車または救急車を呼ぶ

といったことができませんので、万が一犯罪に巻き込まれそうになったり救急車を呼ばなければならない事態になった時、最悪家族を失うなど、取り返しのつかないことにもなりかねないわけです。

いきなりこの結論だけ聞かされても「??」となると思いますので、順を追って説明させていただきます。

格安SIMに切り替える際には「音声SIM」「データSIM」の2択がある

SIMカードの種類

通信費を節約したいという方にとって格安SIMにすることは王道…ということは段々浸透してきているので理解されている方が多いと思います。

しかしその格安SIMに切り替えるにあたって「音声SIM」「データSIM」の違いまでは把握されていますでしょうか?

簡単に言えば電話のための電話番号をもらえるのが音声SIM、もらえないのがデータSIMです。

毎月の通信費は「データSIM」の方が600円前後安い

節約するならば通信費が安い方を選択したい…ではどちらの方が毎月の通信費は安く済むのだろか?

結論から言えば「データSIM」の方が通話のための電話番号がないため安く済みます。

例えば格安SIM会社3社で比較してみますと次の表の通りで、何GBのプランを選ぶにしてもデータSIMの方が毎月600円前後で安いです。

格安SIM会社 データSIM 音声SIM
Mineo
(Aプラン)
3GB:900円
6GB:1,580円
30GB:5,900円
3GB:1,510円
6GB:2,190円
30GB:6,510円
Biglobe 3GB:1,020円
6GB:1,570円
30GB:6,870円
3GB:1,600円
6GB:2,150円
30GB:7,450円
楽天モバイル
(組み合わせプラン)
3.1GB:1,020円
5GB:1,570円
30GB:5,520円
3.1GB:1,600円
5GB:2,150円
30GB:6,150円
表:格安SIM会社ごとの毎月の通信費(2020年10月時点)

毎月600円前後であれば毎年7,200円の節約になりますので悪くないと言えるかも知れません。

「データSIM」ではできないこと

繰り返しになりますが、データSIMは音声通話のための電話番号をもらえません。

そう聞くと「いくら通信費の節約のためとはいえ、電話もできないスマホは嫌だな」と思われるかも知れません。

しかしよく読んで欲しいのですが、音声通話のための電話番号をもらえないとは書きましたが電話ができないとまでは言っていません。

心配されているほど機能は削減はされないのでそこは正確にお伝えします。

『電話できないならもはやただのタブレットじゃないの?』と言う声が聞こえそうですが、そのままでもLINE通話やSkype通話のような通話はこれまで通りできますし、「050Plus」や「LaLa Call」のようなIP通話サービスに入れば電話番号を使った通話が可能です。

『例えばメルカリに登録する際には認証のために電話番号を入力しろと言われるけど、データSIMだとこれもできなくなるの?』という声が聞こえそうですが、SMS機能付きのデータSIMならばSMS用の電話番号が与えられるので、それを使えば登録できます。

とまぁ問題なさそうに聞こえますが、問題なのが一般的な電話番号にはかけられるものの110番や119番のような緊急通話は残念ながらかけられないのです…
表にまとめると次の通りです。
やりたいこと 音声SIM データSIM
通話
(決まった電話番号にかける)

(050通話サービスに登録する必要あり。緊急通話はできない)
緊急通話
(110番通報、119番通報など)
LINEやSkypeなどの通話
SMSメッセージのやり取り
電話番号によるアプリ登録
表:音声SIM・データSIMでやれることとやれないこと

通信費の節約で必要な機能まで削ってはならない

このブログでは、節約をするにあたり次の4点を気を付けるようお伝えしています。

  • 必要なものにはお金を出す(同じ効果を安く実現できれば尚OK)
  • 不要なものにはお金を出さない
  • 必要か不要かの判断基準は「将来自分を豊かにしてくれるかどうか」である
  • 節約でストレスを『貯めて』はならない

この記事でお伝えしたいのは「必要なものにはお金を出す」…つまり必要なものまで節約してはいけないということです。

データSIMでは緊急通話はできないので、例えばいざ110番通報や119番通報をしたくてもできない旨をお話しました。

それでも最寄の警察署なり消防署なりの電話番号を調べればIP電話で通報することはできますが、緊急通話は「いつどこで通報を必要とするか分からない」ことを踏まえると電話番号を調べて通報するというのは現実的ではありません。

いざかけなくてはならなくなった時は時間優先で対応しなくてはならないというのに、最寄の警察の電話番号を調べるところから始めてかけているようでは手遅れとなる可能性すらあります。

ましてやあなたの身近な大切な人のために緊急通話しなければならない時、あなたはそのような手間のかかることを冷静に対応する自信がありますでしょうか?

緊急通報なんて生涯通して何回もかけるようなものではないものに毎月600円前後も多く払うの?と思われるかもしれませんが、私はそれは万が一の時の保険として考えています。

(万が一の時にも対応できる自身があるか、手遅れになっても貯金やらで何とかできるという場合は保険をかけなくても良いのですが、110番通報や119番通報を呼ばなければならない様な状況はそれに該当しない場合の方が多いでしょう)

119番通報が使えず青ざめた経験談

青ざめる経験談

「~すべきです」とと偉そうに書いていた私ですが、実は私もある体験をするまでは通信費の節約のためだけを考えてデータSIMに入っていました。

言い換えるとその体験をきっかけに慌てて音声SIMに切り替えましたので、本来ならこの記事で偉そうに語るのもおこがましい限りなのです。

どんな体験だったのか。

まだデータSIMを使っていた2019年10月頃、私は近所で血を流している老人男性とそれを見てパニックになっている老人女性を見かけました。

老人男性は庭で草刈りをするために電動型の草刈り機を使っていたようなのですが、運転中に操作を誤り刃の部分が腕に当たり、大量に出血してしまい「このままではまずいのではないか」と直感するほどの状態になっていました。

傍らにいた老人女性はパニックになりながらも止血で精一杯の状態な上に電話も持っていない状態でしたので、私は即座にスマホを取り出し119番通報をしようとダイアル入力しましたが、次の瞬間…

「この番号からはお呼び出しできません」

(正確なメッセージ内容は記憶していませんが、要するに通報できない旨を言われました)

と言われ、まさか緊急通話ができないとは思っていなかった私は一瞬固まりました。IP電話では緊急通話できないことを初めて知りました。

幸いその時は妻が隣にいて、尚且つ緊急通話もできる契約をしていたので妻のスマホを借りることで119番通報をして無事救急車を呼び出すことができました。

そしてその後その老人男性は無事病院で治療を受け腕に後遺症も残らず退院することができたそうなのですが、

  • もしもあの時妻が隣にいなかったらどうなっていたのだろう
  • もしもあれが近所の人ではなく妻であったらどうなっていたのだろう
  • もしこの先家族の身に何かあった時に緊急通報ができなかったら…

などと改めて考えて青ざめていったのをよく覚えています。

良くも悪くも家族ではなく近所の人だったのでその時はまだ終始冷静に行動できましたが、これが家族に起こった話となると冷静な対処はできないという、よろしくない自信があります。

いくら通信費の節約のためとはいえ、この必要な機能が使えなくなるのは間違っている。

そう思った私は早速その日の内にインターネットで通話SIMに切り替えるための手続きを行ったのでした。

まとめ

通信費節約のために格安SIMにするのは良いですが、その中で更に「音声SIM」なのか「データSIM」なのかと言われたら私は音声SIMの方を選び、データSIMは選ばない考えです。

それはデータSIMだと緊急通話が使えないということを身をもって経験したからです。

改めてになりますが、節約をする際は安さだけを追求するのではなく、

  • 必要なものにはお金を出す(同じ効果を安く実現できれば尚OK)
  • 不要なものにはお金を出さない
  • 必要か不要かの判断基準は「将来自分を豊かにしてくれるかどうか」である
  • 節約でストレスを『貯めて』はならない

のことを踏まえて節約するよう心掛けることを強くおススメします。

これから格安SIMに切り替えたい方や既にデータSIMで契約している方は、このことを踏まえて改めて音声SIMとデータSIMでどちらが良いのかを検討してみてください。

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